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ホテルジャンキー村瀬千文とホテルにまつわるヒト・モノ・コト

アマンリゾーツ争奪戦、ゼッカが完敗!その負けたお相手は…

ホテルの人 ホテルチェーン 東京のホテル ホテル買収 アマンリゾーツ

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 (小誌「ホテルジャンキーズ」105号記事より)

 

アマンリゾーツを巡り、いや取ったの取られたの、奪還だぁ! そっちこそ詐欺だぜ!

と一昨年から騒動が続いていたが、先日、ロンドンの裁判所で最終結論が出た。

ゼッカーの完敗。

日本円で約20億円のお支払い付き。

騒動の経緯は複雑なので、ここでは書かないが(知りたい方は小誌「ホテルジャンキーズ」105号、106号、108号の「特別レポート ヤン・センの地獄耳 《アマン劇場》」をお読みください)、

なにしろ、最高の「舞台」と「役者」がそろっていた。

 

まず、舞台は、超高級リゾートと言われる(言ってるのはマスメディアで、ホテルジャンキー界ではすでに「過去の人」的扱い)アマンリゾーツ。

そして、登場人物は、

 

「その1」

エイドリアン・ゼッカ(アマンリゾーツの創業者。1998年にも一度、アマンを追われ、2000年に「劇的に復活!」をやり、奪還騒ぎは今回が2度目)

 

「その2」

オマール・S・アマナット(今回ゼッカーが組んだお相手で、若くしてIT会社を起こし、会社の買収と売却を繰り返して財をなし、ハリウッドの映画界にも進出している)

 

「その3」

ウラジミール・ドローニン(不動産ディベロッパーで財をなしたロシア人富豪で、モデルのナオミ・キャンベルの恋人としても知られている)

 

なかでも私がおもしろかったのは、「その3」、通称ヴァロージャ。

この人、パパラッチ相手に自慢の鍛えた肉体を誇示したり、なんとなく雰囲気とやることがプーチン大統領に似ている。とにかくオープンになっている情報が非常に限定的で少なすぎるほどに少ない人で、それだけにただでさえ妄想の気がある私の想像力をいたくそそる。

今回の騒動の初期からヴァロージャのホームページを毎日のように見てきたのだが、使う写真を変えたり、デザインを変えたり、「アマンは俺のものだ!」的な記事を出したりして、戦略的にやっているのか、それともやりたい放題やっているのかわからないが、外野席にとってはとてもおもしろかった。ゼッカや「その2」のアマナットもきっと見ていて、ぎりぎりと歯ぎしりして悔しがったり、頭から湯気を出しているのではなかろうか…なんていう余計なお世話なことも考えたりして。

さっき最新のホームページを見てみたら、余裕の表情のヴァロージャがいた。うーん、やっぱりプーチンに似ている…。

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(写真は vladislavdoronin.com のサイトよりお借りしました) 

さぁて、ホテリエとしての手腕、お手並み拝見! 

 

先日、アマン東京に泊まったあるホテルチェーンのオーナーが、あの吹き抜けのロビーを見上げながら、「こんな(光熱費が莫大にかかるような)ものを作っちゃうんだから、ゼッカというのは本当の商売人ではないな」と。

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(写真はアマン東京のサイトからお借りしました)

 

これまでも捲土重来の人生を歩んできたゼッカ、私はけっこうしぶといと思う。これから何をやるのか、こちらも楽しみだ。