昨夜放映されたTBS「今しか聞けない歴史バラエティー-実話日本おとぎばな史」に旧「キャピトル東急ホテル」の最後のGM(総支配人)をつとめられた太田範義さんが出演されました。
(本当は放映前日に記事をアップするつもりだったのですが、うっかり日にちを間違えてしまって…ごめんなさい!)
ホテリエの太田範義さんとは、ホテルジャンキーズクラブ創立以来、長くて、深〜く、とても楽しいおつきあいをさせていただいています。先日のクラブのクリスマスパーティーにもいらしていただき、乾杯の音頭をとっていただきました。
小誌「ホテルジャンキーズ」で「GM解剖」という連載企画をはじめた際にもトップバッターでご登場いただきました。(ちなみにこの後ダイエットされ、現在はとてもスマートでいらっしゃいます) ↓
いまでも忘れられない太田さんの言葉があります。
『このホテルが全盛期だった華やかな時代を取り戻したい。
そして、美しく老いさせたい』
2002年6月、当時、そろそろ四十路を迎えようとしていた旧「キャピトル東急ホテル」について太田さんが本誌インタビューで語った言葉です。
このホテルを愛した人々のなかには、ビートルズをはじめ、マイケル・ジャクソン、エリック・クラプトン、スティービー・ワンダー、三大テノールのパヴァロッティ、ドミンゴ、カレーラス、そして韓流のペ・ヨンジュンなども。
ペ・ヨンジュンが滞在していた赤坂の別のホテルから移ってきて、このホテルをいたく気に入ったという話をしていた際、
「彼らスターたちというのは、ファンに見つかりたくないんだけれど、同時に見つかって騒がれたいという気持ちもどこかにあるので、その辺の演出がいろいろとむずかしいんですよね」
とおっしゃっていた太田さん。長年スターたちとじかに接するなかでつかんだ独特のノウハウがあったのでしょう。
そして、ホテルの建て替えが決まり、2006年11月30日をもって営業休止。
この日の朝、満席の「オリガミ」で朝食のテーブルをまわる太田さんの目からは涙があふれていました。
太田さんからは、笑い転げるような数々の楽しいエピソードとともに、現場で日々はたらくホテリエの心を教えていただきました。
いろいろ大変なことはたくさんあるのでしょうけれど、人前ではそんなことはみじんも見せず、いつも笑顔の太田さん。
太田さんに似合う歌はと問われれば、ケッセラセラ。
そう、太田さん、血液型はB型です…。