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ホテルジャンキー村瀬千文とホテルにまつわるヒト・モノ・コト

ホテル・ニューヨコスカ・ストーリー 

横須賀のホテル ホテルのコーヒーショップ ホテルの朝食 眺めのいいホテル アメリカのホテル

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 葉山の湘南国際村へ行った話にはまだ続きがある。

 

chifumimurase.hateblo.jp

 

湘南国際村から逗子駅へ向かうバスは1時間に1本、これっきり。バス停で逗子駅行きのバス待ちをしてたら「汐入行き」というバスが来た。

汐入ってどこだろ?

そういえばレストランの方が「京急だったら汐入行きがもっと前の時間にあるんですけど」と言ってたっけな…。新逗子の数駅先あたりだろうか。

わかんないけど、まあ、いいや、乗っちゃえ、乗っちゃえ〜!と乗ったら、

バスは途中の分かれ道で逗子駅とは反対方向へきっぱり向かい、山を越え、谷を越え、また山を越え着いたところ、

そこは、横須賀〜♫

なんと、三浦半島の反対側に来てしまいました。

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(赤い枠のところが湘南国際村、汐入は三笠公園の下あたりです)

今さらプレイバックもできず、

あたりを見まわしてみると、あれれ…? これってもしかして「メルキュールホテル横須賀」が入っている建物?

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そういえば…と前に横須賀に来たときのことを思い出す。

あの時は、たしかドブ板通りに行こうと思ってこの駅で降りたんだった。

 

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せっかく来たので、ホテル19階のレストラン「ビストロ・ブルゴーニュ」まで上がると、それはもう、絶景!!!

あたりにはさえぎるもの何もなし。横須賀港を一望のもとに見下ろし、猿島も目の前にくっきり見える。「眺めジャンキー」の方にはおすすめ。

ま、何かのご縁があってここまで来たんだから、ちょっと街をぶらぶらしてみよか〜と、ぶらぶら、ぶらぶらしているうちに、前から、気になって、気になって、気になって仕方なかった「ホテルニューヨコスカ」の前に来た。

 

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このホテル、ほかの横須賀のホテルたちとは、発している匂いが違う。流れている空気もアンビアンスもまったく異質なのだ。

日が暮れるとホテルの前の通りは米兵らアメリカ人でいっぱいになり、MP(ミリタリーポリス)が10メートルおきくらいに立っている。

ホテルに入ってみると、ロビーには星条旗新聞「Stars and Stripes スターズ&ストライプス」の自販機があり、

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エレベーターのところには、米軍基地と行き来するシャトルバスの時刻表が貼ってある。表記はすべて英語。

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1階にあるロビーラウンジをのぞくと、コの字型のカウンターにはアメリカ人たちがずらりと座り、日本離れしたいい感じの雰囲気を醸し出している。

あ、いいな、いいな、わたしもあそこに座りたい…と入りかけたら、ちょっと待って…「Hotel Guest Only 宿泊者のみ」の表示。

そうか、泊まらないとダメかぁ…。ああ、がっかり。

ん…んんん…でも、ということは…、

ここに泊まれば正々堂々と入れるということだよ…という「ホテルの神様」の甘いささやき。自慢じゃないが、ピカッとひらめいてから行動までの反応は早い方だ。

そうだ、ホテル 泊まろう!

となり、ウォークイン。

晴れて「ホテルゲスト」となって、憧れのバーカウンターの椅子に座った。

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目の前のチップ入れにはドル札。

壁のテレビではアメリカのニュース番組が映し出され、キャスターがトランプ大統領について語っている。なんだかアメリカの小さな町のビジネスホテルにでもいるような気分になった。 

 

さて、泊まったおかげで出会うことができたのが、早朝の朝食シーン。

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7時すぎの店内にはブルーの迷彩服姿の出勤前のネイヴィたちがいっぱい。

ビュッフェスタイルで、卵料理もトゥーオーダーだが、その内容はといえば、ホテルというより、ほとんど米軍の食堂。コーヒークリームはなく、砂糖壺の横にはクリームパウダー(これがなかなか溶けないしろもので…)の壺とプラスチックのスプーン。

意外にも和食もあって、ご飯とみそ汁(油揚げ)に焼き魚、温泉卵、梅干しなんかをお盆にのせているアメリカ人もいる。見てると箸使いも慣れたものだ。

パンは食パンかフレンチトーストの2種類だが、フレンチトーストが人気のようで、アメリカ人たちは焼いて置いてあるものをトースターで温め、メープルシロップをこれでもかとどっさりかける。食パン派はアメリカの子供のサンドイッチの定番、ピーナツバター&ジェリー(ジャム)派が多いようだ。

「はーい、サニサイドアップ、出来ましたぁ!」と威勢のいい食堂のおねえさん。

「アリガトネ」とはにかみながら答える大柄の米兵。

ベース(基地)行きのシャトルバスの出発を待っている若い米兵たちが、ベンチシートに少しずつ間隔を空けてずらりと座り、互いに言葉を交わすこともなく、みんなうつむいてスマホをいじっているという、いまどきの米軍の風景。なんというかおとなしい。

山口百恵の「横須賀ストーリー」の時代から、もうずいぶん時はたった。 

今も海が見えるし、汐の香りもまだする。

ここは アメリカ〜♫

 

*メルキュールホテル横須賀の写真は同ホテルの公式サイトからお借りしました。