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ホテルジャンキー村瀬千文とホテルにまつわるヒト・モノ・コト

帝国ホテル東京で、一番冷たい左手をもつ男と一番きれいな手をもつ男

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きょうは帝国ホテルのプレス懇親会。

会場に入るなり、パッと目に飛びこんできたのは氷彫刻。

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その圧倒的な存在感に「きょうは氷だな」と思わずつぶやいていたら、

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「きょうは氷彫刻をつくった者をぜひご紹介したくて」

と広報の池本知恵紀さん。

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ホテルのペストリー課の氷彫刻師、赤羽目健悟さん。33才。

つい先日もその世界(氷彫刻界)では有名な大会で大賞を受賞した技の持ち主です。

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氷でグラスやジョッキをつくっているところですが、こうして左手でずーっと氷を押さえて削るので、左手の温度は氷温。

こちらのホテルで一番冷たい左手をもつ男、です。

 

さて、一方、

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一番きれいな手をもつ男はこちら、肉を扱うブッチャー(Butcher)さんです。

この世界は、人間の五感がセンサーで、経験と勘の世界。

優れたブッチャーは、目で見て、手でさわって「うまい肉」を言い当てます。

毎日、肉や脂をじかに手でさわっているせいでしょうか、もうびっくりするほどすべすべで、ほんとうにきれいな手をおもちでした。

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ブッチャーさんに、ひとつ、いいことを教えていただきました。

「持ってかたい肉は、食べるとやわらかい」

わかりますか?

上の写真でも、ブッチャーさんが手にしている肉が室温に置いておいてもくったりとしなったりせず、かたい状態を保っています。

ほどよく熟成した「うまい肉」は、室温にしても、脂が溶け出したりやわらかくなったりしないそうです。